当方はLinuxベースのPDA、SL-C860(通称リナザウ)を使っている。電子手帳のみならず辞書もメーラもブラウザも音楽プレーヤーも入っているので、後は通話機能とカメラ機能がつけば「カスタマイズの幅が広いマニア向けケータイ」みたいなデジタルガジェットだ。
それなりに大枚をはたいて手に入れたこのマシンであるが、実は外出時は単なるPIM端末としてしか機能していない。自宅では無線LAN経由でネットワークへ接続しているけど、外出時のちょっとした空き時間にググったりメール送信できたらいいなあとずーっと考えていたので、今日は常時接続に関するサービスを比較してみた。絞込みの要点は下記の3点。
- Zaurusでしか接続しない
- 定額制
- 安いの
これで調べてると、候補はたった2つしかなかった。so-netのbitWarp PDAと京セラのKWINS PDA専用サービスである。
それぞれをサービス面で比較してみたが、まったく同じような感じだ。
- つなぎ放題
- ベストエフォート128kbps
- 機器認証による端末制限
一方、料金面はどちらも初期費用+2,000円程度の月額利用料なのだけれど、bitWarpが月額払いなのに対して、KWINSは12ヶ月(もしくは6ヶ月)ごとのまとめ払いしかないみたいだ。
bitWarp | KWINS | |
---|---|---|
初期費用 | \14,490 (キャンペーン中で現在\7,140) | \14,175 |
月額費用 | \2,100 | \1,750 |
キャンペーン期間中ならbitWarpは初期費用がおトクだけど、長い目で見れば絶対にKWINSの方が安くなるはず。でも両者がクロスする時期は一体いつ頃なんだろう?
いくら業界の端くれとはいえ、日夜マーケティング関連の職場で(ウェブサイト管理者として)働いている当方である。であるからして、ちょろっと利用料金をグラフにして比較してみた。
結論:64ヶ月以上の利用が確定しているのであればKWINS、それ以下ならばbitWarp
元データによれば、63ヶ月までの利用でKWINSの方が安くなる月は16ヶ月のみで、それ以外はbitWarpの方が安くつく。大体KWINSの12ヶ月ライセンス終了間際当たりからKWINSの方が安くなる傾向にあるが、次のライセンス料を支払った時点でKWINSの方が割高になってしまう。
64ヶ月と言ったら、5年以上。デジタルの世界でいう5年ってどんなんよ。5年前のケータイは9600bpsとかで通信してたけど、今じゃ384kbps。さらにDoCoMoがすでに1Gの伝送実験に成功していることを考えると、このサービスを5年以上使うことなんてとても考えられない。これらをひっくるめた上で、「bitWarpの方がオトク」なんじゃないかと。
という話を、グラフを手に仕事場で後輩に話したら「あースゴイですねー。つかそんなグラフ作ってるヒマあったら早く帰って風邪治したらどうですか?」と言われた。
うん、確かにその通りだ。