実家の居間でゴロゴロしてる時、本棚から発掘。何よコレ。
中村 天陽 編、定価金三百円、送料金五拾円。
昭和廿七年五月十五日(1942/05/15)発行なので、ISBNは当然ついてない。
目次概要はこんな感じ。
- 第一編 開運秘呪の巻
- 第二編 病気呪術の巻
- 第三編 衛生の秘訣の巻
- 第四編 子供に関する呪術の巻
- 第五編 知って置かねばならぬ家庭経済
- 第六編 災害悪難除けの呪咀の巻
- 第七編 新しき夢判断の吉凶
- 第八編 旅立外出の呪術の巻
- 第九編 育児、美容の秘訣
- 第十編 日用趣味家庭重寶
- 第十一編 園芸の秘訣
- 第十二編 十二ヶ月の家寶
各章には用途別のおまじない方法がいくつか記載されているが、「毒虫に喰ひ付かれたる時は、刺されたる所へ『や』の字を其上に書くと直ぐ治る。」など科学的根拠のないものがほとんど。おまじないだから仕方ないのかもしれないが、なかなか香ばしい。
呪術とか秘呪とか怪しげな単語が出てくるが、大体は「白い紙にコレを書いて玄関に貼っとくといい」というレベルなので、おまじないを信じる人にとってはそれなりに意味がある本なのかなと思う。でも「知って置かねばならぬ家庭経済」とか「園芸の秘訣」とか、おまじないと無関係な章があることは確かなので、やっぱりアレゲな部類の書籍であることは間違いなさそうだ。
しばらくゲタゲタ笑いながら眺めていたら、目次の項目名に一箇所だけ印がしてあった。
試験にパスする呪咀?
こりゃおとんがつけた印だ。間違いない。
いやはや、子供として恥ずかしい。
試験にパスする方法を神頼みしてどうすんだと。
問いたい。問い詰めたい。小一時間(略
と思ったけど、当方は中学入学以降ゲームバカ一代であったために成績がすこぶる悪く、何度も親を泣かせていた。その都合上あまり人の事はいえないが、少なくとも神頼みはした覚えがないぞ(パスすることをあきらめはしたけれど)。で、気になる呪咀の内容は、
以上の如く白紙に記して懐中して勉強する時は試験に合格すること疑ひなし、平常の研究を怠るべからず。
だって。
や、これはウチのコンテンツ「蘇る骨董品たち」なんて足元にも及ばない逸品ですぞ。
読みたい。特に第五編。
「おかねばならぬ」ってのがびびるよね。
でもね。この本を開いてるだけで顔とか手とかが痒くなるのよね。きっとこれはアレだ。呪咀。そうにちがいない。
ぅひぃ。
聞いてるだけでサブイボが。